成果と評価
2019/03/11
こんにちは、佐々木です。
以前、働き方改革について当店舗日記でも書かせていただきました。
その時も若干触れました「残業」について、先日面白い記事を目にしました。
「日本では『習熟して段取り良く作業した者』の方が貰える金額が低い」との内容の記事でした。
『頑張って早く終わらせてしまうと残業代が貰えない』という事に起因する話のようです。
個人個人の成果主義の観点からの記事かと思いましたが、少し内容が違っていて
外国の方から見た「残業」に対する考え方の違いに焦点が当てられているようでした。
わかり易いジョークとして、頑張って成果を上げた者に対して
『早く仕事を終わらせてくれて有難う、ゆっくり休んで次も頑張って下さい。』
『早く仕事を終わらせてくれて有難う、早速次の仕事をあげるので頑張って下さい。』
『早く仕事を終わらせてくれて有難う、お給料はここまで分なのでもっと欲しければもっと頑張って下さい。』
というネタが取り上げられておりました。
それぞれの立場や受け取り方の違いによるものと思われますが、
一般的に労働者が「残業代が欲しいがために遅くまで頑張らなければならない」という環境は
不自然な事なのだそうです。
本来、同じ作業ならば
「より早く、より正確に、より丁寧に」終えられる者の方が評価は高いはずなのに、
実際は「早く終わらせても次の仕事をまわされるだけ」だったり、
「(中身ではなく単純に)拘束時間で算出される時給的な考え方」だったりという、
いわば頑張っている人ほど「酷使される・こき使われる」というような事態になり、
ひいては「まじめな者ほど損をする」と感じてしまう事態になりかねないのだそうです。
そうなると次第に「残業代を稼ぐ為に、ともかく、むやみに居残る」とか
「たくさんこなしても手を抜いても同じ」「最低限やればいいや」等と考えてしまい、
結果、人件費ばかりかかるのに成果が振るわないという事になって、
それが昨今の「働き方改革」につながっているのだろう、という事でした。
その記事では、ここ最近目立って頻発している社員やアルバイトの問題行動
(バイトテロと呼ばれる行動)についても触れており、
「自分のしている事を正しく把握して自信と誇り、責任感を持ち、
頑張っただけ正当な評価を受ける事ができたなら、
そういった事は少なくなるはずだ」という一文がとても考えさせられました。
理想論なのかもしれませんが、満足度や達成感、プロ意識についての事なのでしょう。
ソビエト連邦が崩壊に至った一因として、
「皆平等に」という考えの下、給与や支給を画一化してしまった為に
皆が「頑張ろう」という意欲を殺がれ、皆が「いかに楽をするか」に偏っていった為だ、
とする説を聞いた事があります。
大げさに国規模でなくとも、よくある話として。
殊にチームワークとなった場合、誰かが意図的に手を抜くと、
それはそのまま誰かの負担となってしまいます。
それで結果が出せなければ、それはそのままチームの評価になります。
頑張っても手を抜いても同じ評価にしかならないのであれば、
そのチームの中で頑張ろうという意欲もなくなってしまうのかもしれません。
それとは別に、
たいがいのお仕事は「大変な時・忙しい時ほど休めない」という矛盾も抱えております。
本来ならば大変な時ほどゆっくり休養を取るべき、とはわかっていても、
状況がそれを許してくれません。
これは上記記事の問題とはまた違う話、いたし方無い事なのかもしれません。
要はそこで頑張った後の扱い、という話なのでしょう。
お客様がベンリーに対して思っている事も同じだろうと思います。
お仕事には「早さ」「正確さ」「丁寧さ」が求められるもの。
適正価格はそこから初めて生まれますし、
お客様には期待以上に満足していただきたいものです。